海水は決まった海岸で汲み上げます。

くみ上げる条件は
「山の水と海の水が交わるところ」
「山と海の間に工業地帯がないこと」
「砂浜があり水が浄化されること」

添加物を一切使用しない 純国産自然塩

岩戸の塩は海水のみを原料にし、添加物は一切使用していない国産の自然海塩です。
薪で焚いた釜に海水を注ぎ、水気を飛ばすという原始的な作業で作られた塩の成分は、海水の含有量比とほぼ同じです。
赤ん坊が母親のお腹の中で浮かんでいる羊水も、海水とよく似ています。

「岩戸の塩」は、人が本来必要としている海の栄養分をたっぷり含んだ、体にやさしい塩です。

岩戸の塩誕生の由来 人のやさしさがご縁を繋ぐ 自然塩「岩戸の塩」の不思議な力

平成8年頃から、岩戸館の大女将が体を壊した家族の体質改善のために、二見の海水を汲み上げて塩を作り始めたのがきっかけです。

その後、塩の成分を調べたところ、良質なミネラル分が豊富であることが判明しました。
塩の専売制が解けた平成9年に正式な販売が始まり、さまざまな巡り合わせで広がっていきました。

伊勢神宮にみる「御塩二千年の物語」

二見浦の製塩の歴史は、遙か昔、天照大神(あまてらすおおみかみ)のお供として諸国を旅した倭姫命に、 佐見都日女命(さみつひめのみこと)が堅塩を献上したのが始まりとされています。
一説では、二千年以上も前とされる神話の時代から神々と人々に求められていた塩は、私たちの大切な 宝物です。

この長い歳月に培われてきた経験によって生み出された製塩法は、現代も二見浦近くの御塩殿で 受け継がれ、伊勢神宮に奉納するための「御塩」がつくられています。

塩作りの工程 岩戸の塩ができるまで

1.満ち潮を汲み上げる

海水を汲み出す場所は二見浦・神前海岸(こうざきかいがん)。


水を汲むのは山の水と海の水が交わり、自然の砂浜が残されたところ。


山の恵みが含まれた伏流水と砂浜で浄化された海水が交わる満ち潮の海から汲み上げます。

2.薪を割る

薪割りも大切な工程のひとつ。

使用する木材は1日200~300kgで、すべて人の手で用意されています。

3.海水を煮詰める

鉄製の登り窯に海水を入れ、15~20時間かけてじっくりと結晶化させていきます。


海水の濃度、薪の種類によって条件は毎日変わり、匂いや音等を頼りに工法や時間をあわせます。使うものは海水、鉄の平釜、薪のみ。じっくり、ゆっくりが基本です。

4.塩を焼く

にがりの主成分である塩化マグネシウムをそのまま残すと、とても苦く感じますが、そのにがり分を最後まで焼ききってしまえば、苦みは旨みに変わり、味がまるくなり甘みさえ出てきます。

これはマグネシウムと熱による還元反応でアルカリの性質に変化したためです。白い塩が最後に黄色に変化するのも、マグネシウムや鉄分の化学変化によるものです。
さらに焼きあげる事によって淡いクリーム色に仕上がります。